まあタイトル通りなのですが、先週のお休みに観にいってきたのでまったり雑感など。
ネタバレあり、というか映画観てないと意味はさっぱりかもです。
言ってしまえば、リア充のお話・・・っておいw
感想としては、とても面白かったです。
充分に人に薦められるレベルですので、見ていない方はぜひどうぞ!
物語の主軸は大きく二つ、主人公の恋の行方とカルチェラタンという建物の取り壊し阻止のために奮闘する学生達、という構成になってます。
主人公の「海」って女の子がひょんな事からカルチェラタンに足を運び、建物を守るために尽力することになり・・・みたいな展開です。
正直、この「海」ちゃんはあまり個性が強くない地味なキャラ。
お父上の描かれた女性達は傀儡子によって魂を吹き込まれたが如く、みなとても強い生命を持ったキャラたちでしたが、その意味では対照的。
このあたりがキャラの性格を考えた狙った演出なのか、はたまたそう見えてしまうだけなのか、若干気になるところ。
しかしながら周りのキャラクター達は魅力的。
海と同居する女性陣や、カルチェラタンに篭る学生達、皆なかなかに生き生きと描かれています。
特にカルチェラタンの大掃除のドタバタはなかなかに見ごたえがあり、往年の宮崎作品のドタバタを見るようでした・・・って、そういう観方は良くないかな?
個人的には恋の行方よりも、そのドタバタが面白かったです。
なんというか、押井守の「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」の学園祭前日みたいな、「けいおん!」の学園祭前日にみんなでお泊りみたいな、そういう楽しさ・・・って両方とも学園祭じゃんw
まあ学生時代に損得抜きで夢中で何かに取り組んだ、そんなこと日々のことを思い出させてくれます。
そしてそれに関わってくるオトナたちがまたカッコイイんだこれがw
そんな感じで見所は結構あります。
さほど興行的には成功していないようなので、ぜひ観にいきましょうぜ。
気になった点としては・・・
ゲド戦記にも言えた、全体的なカメラワークの地味さ、動きのダイナミズムに欠けてるところ、は今回も気になりました。
この辺は良し悪しというより個性のような気もしますが、全体の動きの流れの中で、意外というか、「そう来たか!」みたいなシーンはあまり出てこないです。
ラストに急いで目的地に向かうシーンがあるんですが、そこで例えばキキがトンボの自転車に乗るシーンと比較して観てしまうのは、僕がひねくれてるだけかもしれないです・・・。
ただ、帰り際に聞こえた、後ろにいた女の子の「途中眠かった」という台詞が印象的でした。
シナリオはお父上、コンテは吾郎氏が描かれたと聞いてます。
逆だったらどうなってたのかなっていうのは、ちょっと気になったりしますね。
どのあたりの演出まで、父親の影響があるのかはわかりませんが、宮崎吾郎監督の今後に期待したいと思います。
あ、あと音楽ですが、こちらも素晴らしかったです。
要所で巧みに織り交ぜる昭和歌謡と、シンプルなピアノ中心のBGMの取り合わせは見事でした。
緊迫の場面での単音ピアノロングトーンの演出など、とっても巧い演出。
武部聡志氏の作品は良く知らないのですが、機会を見つけて聴いてみたいですね。・・・以上、コミケまで日が近いのに、遅々として作業の進まないしばいぬでした。