(おそらく)マスターアップ直前で見るもの聞くもの全てに呪いをかけているであろうボカロPの皆様とそれ以外の健全な皆様、こんにちは、しばいぬです。
むしろ冒頭の一文はお前のことじゃねーのと皆様お考えと思いますが、まさにその通りでして。
こうなんというか時間が無いにも関わらず映画観たりブログ書いたりしてて時間配分考えろよバーローって声が、主に自分の頭の中から聞こえてくるあたり、ああこうして人は皆少しずつ駄目になっていくんだなあと日々感慨深く過ごしております。
さて、そんなわけで新海誠監督の映画の感想です。
ネタバレってほど詳細には書かない(書けない)けど、見る予定ある人は読まないほうがいいよ。
お話自体は年上の女性に憧れる若者とちょっと都会に疲れた女性との淡いラブストーリー、といった感じでして、これは予告短編を見ればほぼ想像出来るとおりで特に意外な展開はないです。
意外と言えば、やや荒唐無稽とも言える位の強引な展開でSF要素を織り込むのがいつもの新海パターンだと思っていたのですが、今回はストレートに現代の若者を描いております。
画集とか見ると、都会の風景とかのスケッチが多くて、こういう絵が本当に好きなんですね。
で、まず映像が素晴らしいです。
丁寧に書き込まれた背景や雨の風情は、それだけでも見に行く価値はあると思います。
基本的に登場人物の会話はたわいも無いものが多いのですが、その間を埋めるような執拗な雨の描写は、あまり本音を話さない二人の関係を補完し、物語を進行させる役目を持っているかのようです。
こういう「風景描写で物語を進めて、心理描写は最小限」って手法、どこかで見たなと思いましたが、こんな曲を思い出しまして。
さだまさしの歌には珍しくないのですが、極力心理描写を避けて変わりに風景を淡々と描写することで心の移り変わりを察してもらう、みたいな手法がめっちゃ自分は好物なのです。
これとか。
で、今回の新海監督のこの作品もそういった描写を目指してるのかなと思った次第でして、とても気になりつつ、またとても気に入りました。
また、天門氏が担当していないということで話題になった音楽ですが…こちらも素晴らしかったです。
特に、まるで雨音をひとつひとつ紡ぐ様なピアノは、映像にぴったり溶け込んでいたように思います。
音楽と合わさって生まれる圧倒的な叙情性は、なんとも他の作品では得がたい魅力となっていると思います。
凄いなこういう作品の音楽を担当してみたい。
…なんだか、褒めてばっかりでアレですけど、1000円で見れるって事も合わせて、これは観といた方がいいと思いますぜ。
宣伝とかめっちゃ地味ですが。
正直今回はお話地味そうだしパスって思ってた僕を翻意させてくれた友人に深く感謝です。
以上、時間が無くてやけくそ気味な更新のしばいぬでした。